« Le hasard n'existe pas, il n'y a que des rendez-vous » (Paul Éluard)
「偶然は存在しない。あるのは約束された出遭いだけだ」(ポール・エリュアール)
lundi 24 octobre 2011
空ゆく人から地上の人へ、あるいは 「ヘルメス対ヘスティア」 再び
つい最近のメトロでのこと、ひとつのイメージが浮かぶ。それが今日のタイトルになった。その元になったのは、このところ心の在り様が以前と違うのではないかという小さな抵抗感だった。一言で言うと、以前のように心が舞い上がることなく、妙に落ち着いているのだ。それをやや詰まらなく感じたのかもしれない。
この4年ほどの間は物理的にも頭の中も新天地に入り、無限の彼方に向けて恰も空を飛んでいたように感じられる。こちらに来る前に描いていたイメージを思い出すと、境の見えないどこまでも広がる白雪の荒野をゆくというものだった。当て所もない飛行では、目に触れるものを選ぶことなく仔細に観察しようとしていた。今感じている不思議な落ち着きは、その4年の旅を終え、地上に降り、これまで見てきたものに一つの形を与えようとしているためではないかと気付く。
例えば、わたしの旅が全部で6年ほど続くとする。そうすると最後の1-2年は旅の中の旅を振り返り、意味づけをする時間になることを意味している。遠くから見ると一つの旅だが、その中には別の濃い旅が含まれていたことになる。いつの日かパリを離れる時が来るとする。その時にはこの旅のすべての時間が頭の中にしか存在しなくなる。空に描かれる像としてしか見ることができなくなる。それは一体どんな景色になるのだろうか。それを見たいと思うかどうか、その時が来るまでわからない。
今日の瞑想は6年前に取り上げたヘルメスとヘスティアの焼き直しのようでもある。
程度の差はあれ、すべての人が抱えるテーマかもしれない。
ヘルメス vs ヘスティア (2005-03-11)
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