mercredi 17 août 2011

「科学から人間を考える」 試みのお知らせ、あるいはグレゴリー・ベイトソンさんのこと



すでにこの場でも折に触れて書いてきたが、こちらで科学という営みや自らの研究生活を振り返り、日本の状況を目にする中で気付いたことの一つに科学という人類の営みを支えきた精神活動 (科学精神と言うべきもの) に対する理解の不足がある。それは科学に留まらず、あらゆる目の前で起こっていることに対して、そのことは本当はどういうことなの?と一度立ち止まり、囚われを取り払って考える哲学的な姿勢が乏しいのではないかという印象が拭い去れない。その態度は、結局われわれの生に不利益を齎すことになっていないだろうか。

日本に帰った時に研究者に向けてこのような考えを話す時、同じような認識は多くの方に共有されているのではないかという感触を得るようになった。と同時に、研究者の枠を超えた方々と考えを交えることでより豊かなものが生れるのではないかとも思うようになった。そこで一つの具体的なアイディアを思いついた。それは、日本に帰った時に専門領域を離れた幅広い方々とこの問題を話し合う場を作ってはどうかというものだ。いつものように一瞬のことであった。


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最初の試みを仮に 「科学から人間を考える」 として、以下の要領で会を開くことに致しました。会のサイトはこちらになります。興味をお持ちの方のご参加を歓迎いたします。よろしくお願いいたします。

日時: 2011年11月24日(木)、午後6時半~午後8時
場所: Carrefour カルフール会議室 (定員約20名)
東京都渋谷区恵比寿4-6-1  恵比寿MFビルB1
電話: 03-3445-5223
http://ebisu-carrefour.com/

案内パンフレット






今朝、メールボックスを開けると、先日ニューヨークであった生物記号論の会から嬉しい案内が届いていた。それは、科学・哲学・人間・環境の問題を考え続けたグレゴリー・ベイトソンさん (1904-1980) の娘ノラさんが彼の映画を作ったというニュースである。予告編を見る限り、非常に興味を惹かれる。この世界に繋がっていないものなどあるのか、という彼の言葉が重く響く。哲学者ジェリー・ブラウンが出てくるのもわたしを喜ばせる。それにしても、科学と哲学と人間というキーワードを弄んでいたその朝にこんな知らせが届くとは何というタイミングだろうか。

ジェリー・ブラウンがカリフォルニア州知事に、懐かしくもあり嬉しくもあり (2010-11-22)


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