jeudi 26 mai 2011

懐かしいセミナー、そしてカナダからの便り



今日は御子柴克彦先生のセミナーを聞きにパスツール研究所へ。少し早めにセミナー室に着くと、スライドの最終点検をされているところだった。その昔、わたしたちの仕事でお世話になったこともあり、途中先生のフランス語を聞きながら懐かしくお話をする。こちらの状況を話すと、それは羨ましいですね、とのことだったが、「洞窟生活」 もそれなりに大変なのである。それにしてもお忙しそうであった。日本の研究者はもう少し時間的余裕がないと駄目なのではないだろうか。

先生のテーマは、細胞が機能するために細胞内で情報をやり取りする際に重要になるカルシウム・イオンの動態とその調節異常で、これまで最先端の研究を進められている。今月、スウェーデンのカロリンスカ研究所から名誉博士号をいただいている。今日は自らの研究史を振り返りながら多彩なお話をされていた。昔から感じていることになるが、ある事実が見つかった時に喜び、不思議がり、新しい目でその事実を見直そうとするところが先生の姿勢の中にある。今回もそれを確認させていただいた。

セミナーの後はビブリオテークとカフェで、昨日トロントのマリオンさんから届いたばかりの60ページ程度の論文を読む。この新しいお仕事は対象は違うが、対象に向かう切り口がわたしの興味と一致していて大いに参考になる。最初にタイトルを見た時から、このところ続いている繋がりを感じ、驚いていた。


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