mardi 2 avril 2013

日常から非日常への移行を感じる、そして映画 『約束』 を観る


昨日は万愚節

川面には花筏が一枚、二枚

ディネをともにした俳句がご趣味の友人から教わった


明日パリに向かうことになる

朝目覚めると、日常が後景に退き、思索生活に移行しつつあるのが分かる

次第に平凡に感じるようになっているパリという空間の持つ意味が立ち上がってくるようだ

今回も多くの方との接触があり、予想を超えるものを齎してくれた

今の距離感とそこから生まれるある種の緊張感がわたしの受容体の感度を高めているように見える

 今夜、学生時代の友人と会食をして今回の予定のすべてを終える


パリに戻ると仕事のようなものが待っている

 今回の日本で、そのヒントになる糸口のようなものが見えてきた

と言いたいところだが、これまでに何度同じようなことを経験してきただろうか

今回のそれが本物なのかどうか

それは 「こと」 に当たっていく過程で明らかになるだろう


夜までの空き時間、映画 『約束』 を観る

仲代達也(1932-)主演

名張毒ぶどう酒事件を生の映像も交えて描いている

サブタイトルには 「死刑囚の生涯」 とある

そこには、科学的に迫ろうとする熱き弁護人や支援するたちの姿が重なっている

と同時に、最高裁を頂点とする日本の裁判制度も垣間見ることができる

科学的に真実を探ろうとするよりは、誤りを如何に認めないかに全精力を注いでいるかに見える裁判所

エリートの思考様式にありがちな、ストーリーが最初にあり、それに合わせて証拠を集めるというやり方

科学的ではない

近年明らかになりつつある日本の諸システムの綻びの一つに数えられるのだろうか

そして、親子の間にある目には見えないが深く強い繋がりにも感じるところがあった




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