« Le hasard n'existe pas, il n'y a que des rendez-vous » (Paul Éluard)
「偶然は存在しない。あるのは約束された出遭いだけだ」(ポール・エリュアール)
dimanche 5 juin 2011
"You don't know Jack": Dr. Jack Kevokian dies at 83
久しぶりに遠雷が聞こえる。
バルコンに出ると静かに雨が降っている。
しばらくその音に耳を傾ける。
ニューヨークタイムズのサイトで、ジャック・ケヴォーキアン氏が亡くなったことを知る。享年83。当時は遠くから流れてくるニュースを聞き流していた。死の問題について考えるのを先送りにしていたのだろう。あるいは、あり得ないこととして考えていたという方が正確かもしれない。彼は死について逃げずに考えていた。HBOのクリップでは、われわれは無から来て無に還るだけ、ただそれだけのこと、何も恐れることはない、と当然のことのように語っている。その結論はすべてを削ぎ落とした鋭角的なものに見える。それ故、行動に移しやすかったのかもしれない。そして、この社会に存在する欺瞞に対する怒りのようなものがそれを後押ししていた可能性もある。スナップショットでは、「奇」 の人という印象がある。奇骨、数奇、奇抜、奇知、奇異、、、。どれを持ってきても当て嵌まりそうな・・・
評価は人様々だろうが、死をどう捉えて実際にどう対応するのかという問を否応なくわれわれに突き付けたことは間違いないだろう。最後まで活発にその脳が働いていたことを想像させるビデオを観ながら、今までぼんやりと思い描いていたものとは全く違う人間の姿が現れてくるのを感じていた。
NYT article: Dr. Jack Kevokian dies at 83; A doctor who helped end lives
HBO film: "You don't know Jack" (2010)
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