昨日、風邪気味の中、本を読んでいる時、文章に誠実に向かっていることに気付く
一つひとつの言葉の意味を丁寧に探ろうとしているのだ
短い文章を読んでいてもいろいろなことが湧いてくるが、それを抑えることをしない
むしろ湧くがままの想いとともに時を味わっている
そのため、全体で何を言いたいのかに至るには時間がかかる
仕事をしている時にはそれほど読む時間は取れなかったはずだが、どのような読み方をしていたのだろうか
はっきりとは思い出せないが、一冊を早く読むことに精を出していたのではないだろうか
読むことが目的になり、それほど楽しみは味わっていなかった可能性がある
何のために読んでいたのかわからないところがある
今はこちらでの教育の効果もあり、興味の焦点(問題意識)が絞られてきたように見える
その点を中心にして、対象を積極的に選ぶことができるようになっている
読む行為自体を別の見方で表現すると、こうも言えそうだ
昔はあくまでも自分が主体で、対象を遠くから眺めている
それに対して、今では文章が主体になり、そこに寄り添うように読み進んでいる
主客が逆転しているのだ
それは書き手に対する敬意の表れと言えるのだろうか
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