どんよりと曇る週末の朝、バルコンに出る
もう4年前になるマスター2年目のカイエに目を通す
参考になることで溢れている
必死にメモを取っていた様子が目に浮かぶ
よく理解できていなかったことが多い
とにかくすべてが新しいのだから当然と言えば当然だろう
その中にこんな言葉を見つける
「形而上学とは、不可能への愛である」
力が湧いてくる言葉だ
その時、香水の匂いが風に乗ってやってきた
目を上げると向かいのアパルトマンのバルコンに亜麻色の髪の女性が見える
その女性の香りなのか、あるいはこのビルのどこか目に見えないところからのものなのか
これまでに一度もない経験で、集中が途切れる
そして今、雨音が聞こえ始めた
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