寒いバルコンでの時間が長くなり、風邪気味である
アラン・バディウさん(Alain Badiou,1937-)の考えがよく入ってきたためである
存在論を語っているので抽象的なのだが、捉えようとしている方向を辿ることができるからだろう
純粋な真理に至るのは数学、論理学によるしかない
それに比べると物理学も弱いし、生物学に至っては局所の真理しか明らかにしない
その中で、20世紀に影響力のあった思想家として次の3人を挙げていた
政治のマルクス、自然史のダーウィン、無意識のフロイト
丁度、次回の「医学のあゆみ」のエッセイでダーウィンを取り上げたところであった
ところで、ダーウィン以後、それに匹敵する思想が生物学から生まれているだろうか
ところで、ダーウィン以後、それに匹敵する思想が生物学から生まれているだろうか
そうは見えない
もはや思想には価値を見出さず、技術だけを追いかけるようになってしまった結果なのか
考えることをしなくなったとすれば、それは当然の帰結に見える
局所の技術にしか目が行かなくなると、物語を語れなくなるのだ
これは科学に限らず、あらゆる領域に当て嵌まることだろう
そこからの脱却が求められるのだが、この流れを変えるのも至難の業に見える
Aucun commentaire:
Enregistrer un commentaire