samedi 4 août 2012

所変われば人変わる


ヴァカンス真っ盛りのようである

そんな時に真面目に何かをしようなどと考えると、どこか損をしたような気になるから不思議だ

日本ではせいぜい1週間程度の夏休みで何とも思わなかった

所変われば人変わる


こちらに来て変わったことで悦ばしいことがある

すでに触れているはずだが、その代表はものを書くのに万年筆を使うようになったこと

日本ではボールペン、特に外国のホテルにある芯の太いボールペンを愛好していた

それで何の不自由も感じなかった

文字が紙に残ればよかったのだろう


どういう切っ掛けか思い出さないが、こちらの大学の講義が始まった時には万年筆になっていた

 万年筆と言っても数ユーロから10ユーロ程度のもの

少しは大人の気分を味わってみたかったのかもしれない

今では、電車の中で何かをメモする時でも万年筆でなければ駄目である

以前であれば、キャップを開けるなど面倒くさがっていたはずなのだが・・・

万年筆でなければ気持ちよく頭が働かなくなっているようだ


 最近の変化としてはパンがある

こちらに来てからバゲットなど、作り立てのものを好んでいる

その昔に作られ、薄く切られて袋に入ったパンを食べるなど考えられなかった

ところがこのところ、その薄過ぎるパンをトーストして塩入りバターで食するのがよくなっている

そう言えば、塩入りバターも新参者だ

バゲット類の地位はそのままだが、新たな世界が広がったというところだろうか

三つ子の魂百までも、という言葉はあるが、人の好みなどどこでどう変わるかわからない


どうして食べ物のことなど書くのですかと問われた吉田健一さん(1912-1977)は、尊敬されないためですと答えたという

今日のお話、吉田さんの答えを思い出したわけでもないだろうが・・・




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