mercredi 10 juillet 2013

猛暑のモンペリエ、思考法の体得について考える


密な話が詰まっている会議も4日目を迎えた

暑さの中、疲れが溜まっているようだ

会のお話に飽きた時、周囲を見回して新鮮に見えるものを探す

今日は上を見上げるとこの景色があり、美しいと感じた

写真にすると、その感動は薄れてしまうのだが、、、


ところで、昨日のコーヒー・ブレイクでのこと

向こうの方から笑顔で近づいてくる人がいる

このような会では、基本的に知り合いはいないというのがわたしの常識になっているので、驚く

2年ほど前にパリの研究所でセミナーをされた方で、わたしもディスカッションに加わったので覚えていたのだろう

ご出身はポーランドで、セミナー時の所属はミラノだった

今日の朝のセッションで話すので、聞きに来てほしいとのことだった

抄録集を見て驚いたが、今は中国の大学で教育・研究をしているという

生活に困らないか訊いてみたが、大学内では皆さん英語を話すので問題ないとのこと

街中では問題はあるのだろうが、、

同じセッションで話をしていた女性はインド出身で今は韓国、もう一人はフランス人でパリ、イギリスを経て今はジュネーブ

人がダイナミックに動いているのを見るのは、気持ちがよい 



アジアに入ってきている外国人研究者を見て、いろいろな考えが巡っていた

彼らの話を聞いていると、日本人の思考と明らかに違うことに気付く

 それは、一つの理論、あるいは大きな枠組みの中で個別の現象を説明しようとする精神の働きが顕著なことである

そのような発想をする日本人は極めて少なく、われわれが苦手とするところである

 個別の現象を並べているだけでは、彼らとの議論にはならないだろう

現象の上にあるレベルでの議論になるからである

確かに、日本的な発想には特徴的な要素があり、その重要性は否定できない

ただ、世界の人が一つに集まる場では、彼らの思考様式の下に進めなければ議論に参加できない

その意味では、若い時にそのような考え方を彼らから直に学ぶ機会が必要になるだろう

今、若い人が外に出たがらないということを聞いている

日本人の存在感を高めるためには残念なことである

外国語の習得というレベルではなく、彼らの思考法に触れ、使うという点で

そのような日本であれば、大学が積極的に外国人を登用することは無駄ではないだろう

今回、欧米で教育を受けたと思われる若手日本人の発表も聞いたが、彼らは全く問題なく「こと」を進めていた

日本的な発想を捨てるのではなく、その上に西欧の思考法を持ち込むこと

それができると、彼らの世界に新たな風を吹き込むことも不可能ではないだろう

この問題についてはもう少し深める必要はあるが、大きな方向性に関しては変わらないような気がしている



午前のセッションが終わり、街中に出るべく急な坂道を登り始めた

暫くして不思議な気配を感じ取り、戻ってみるとこの景色

熱にやられボーっとした頭が、普段は見逃すものを捉えることがある、、、ということだろうか

今回の会議のピークは早い時期に過ぎたという感覚がどこかにある




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