vendredi 24 juillet 2015

"American Philosopher" が面白い



以前に取り上げたと思っていたが、見つからないのでこの場で改めて観ることにした

"American Philosopher"

哲学に入ったためであることは間違いないのだろうが、実に面白い

アメリカの哲学者の自由な語りが第一の魅力だ

アメリカの哲学の特徴を推測することもできる

そして何よりも、哲学をどう捉えるのかについてのヒントに溢れている

お勧めである





この中で、リチャード・ローティ(1931-2007)さんが哲学における創造性について語っている

 それは、古くからある問いに解を与えることではない

そうではなく、これまでの問いの枠組みを取り払い、全く新しい組み合わせを作り出すこと

全く新しい問いを出すこと、新しい方向性を示すこととも言えるのだろうか

哲学の仕事は解説することではなく、新しい概念を出し、一つの提案をすることだと言う人もいる


ローティさんは20世紀を代表する哲学者として次の3人を挙げ、人々を驚かせた

Philosophy and the Mirror of Nature (Princeton University Press, 1980) の中でのことであった

野家啓一監訳 『哲学と自然の鏡』(産業図書, 1993年)

人々が驚ろいたのは、相対主義者とも批判されたデューイがその中に入っていたからである

その人物をアメリカ分析哲学を代表すると思われていた哲学者が挙げたからである

分析哲学の手法で明らかにできる世界には限界があると考えていたことを想像させる

哲学には道徳的な視点が欠かせないと考えていた証左かもしれない


哲学の使命とデモクラシーの関係について、ローティさんはこう言っている

哲学の使命は民主主義の基盤を問うことではなく、どのように民主主義に貢献できるのかを問うこと

これを人間に置き換えれば、哲学の役割をこう捉えているのだろうか

人間の本質を問うところに留まるのではなく、どのような人間に成るのかに重点を置くべきではないか

彼は、哲学が科学的であろうとする流れにも異論を持っていたようである

 その意味ではマルセル・コンシュさんとも繋がり、わたしの考えにも近いものがある

いずれもが哲学から始め、その中で仕事に集中した人たちではなかった

パースは科学者であり、論理学、数学、論理学、記号論などにも興味を示し、そこから哲学を生み出した

ジェームズも絵画に始まり、医学(解剖、生理学)、心理学などから哲学に至った

その背景が豊かな哲学を生み出したのではないかと指摘する人もいる





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