samedi 14 avril 2012

吉本隆明・江藤淳 『文学と非文学の倫理』 を読む


 
先日亡くなった吉本隆明さん(1924-2012)と江藤淳さん(1932-1999)の対談集が目につく

吉本隆明・江藤淳 『文学と非文学の倫理』 (中央公論新社、2011)

吉本さんの第一印象を確かめてみることにした

最初の 「文学と思想」 と 「文学と思想の原点」 の途中まで来たところで中断

やはり、興味の対象や視点が少し違うようで、なかなか入ってこない

ただ、いくつか印象に残ることはあった


一般的には左右の論客と形容される二人がなぜ語り合うことになったのか

それは表層に現れる左右の対立を超えたところに感じるものがあったからなのだろう

江藤氏が 「柔らかい心」 と形容するもので、柔軟な思想、考え方

その人間が持つものから自然に出てくる考え方

平和のため、民主主義のために何かを、というような縛りから自由な態度

ある立場からものを言わなければならない状況に自分を置かないようにする意志

その態度を徹底することが大切で、好き嫌いや信頼を生む大きな要素だとお二人は考えているようだ

しかし、この態度を徹底することは可能だろうか

仕事をしている人はほとんど失格だろう

仕事の枠を超えて考えていないければ難しい

それは芸術家でも同じで、『ヒロシマ・ノート』、『厳粛な綱渡り』 の大江健三郎さんも批判の対象になっている


もう一つ、吉本さんはこんなことを言っている

何かの運動に加わる時、大衆として参加するのでなければ有効なものにならない

知識人、文学者、思想家、大学教授がその衣を脱がずに運動に参加しても、それ自体は政治的に無効である

同じようなことは、吉田健一さん (1912-1977) もどこかで言っていたように記憶している





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