mardi 8 octobre 2013

共生に始まり、"Never Let Me Go" で終わった4日目


 潮の満ち干がよく分かるようになってきた

朝の内は満ちているが、お昼には干上がり、それが夕方になると再び満ちてくる

毎日、忠実にこれを繰り返している

実に不思議である


午前中のセッションは普通の発表の他に、海洋生物研の研究者が最先端の話を発表していた

これは最初プログラムになかったものである

最近注目を集めるようになっている共生がテーマで、非常に面白い話であった


 午前中のセッションが終わり、ホテルに向かう途中の景色は朝とは打って変わり、この通りである

 陸に打ち上げられた船のように見える

Ms. Julia Weiss(Mainz)


今日は、発表だけではなく映像も担当しているマインツの医学生ユリアさんと一緒にホテルに向かった

彼女は交換留学でパリの高等師範にも半期いたとのことで、英語はもちろん、フランス語も流暢である

ビデオも撮れる立派なカメラで、要所を映像に収めていた

いずれ研究所のHPに載せる予定とのこと

ご自身のサイトはこちらになる


 午後はロスコフ沖合にある島 L'Ile de Batz にフェリーで向かった

日差しが強く、日よけをしなければ眩しかった

20分程度で着いたのではないだろうか

この時はまだ桟橋が先まで見えている


わたしは疲れが溜まっていたので、1時間半ほど桟橋に面したこのカフェでゆっくりすることにした

ご主人も、中の造りもなかなか感じが良かった

 そう言えば、オーガナイザーのアクセルさんは疲労が一気に出たのか、この観光をキャンセルしていた

オーガナイズだけではなく、議論にも積極的に参加されていたので無理もないのかもしれない


帰りのフェリーは6時半

この時には、先ほどの桟橋がほぼ完全に水の下になっている

見ていると、静かに静かに水がこちらに向かってきた

一瞬のことだったが、津波という言葉が浮かんできた


さらに不思議だったのは、ロスコフの桟橋からホテルに向かう途中、わたしの横で車が止まりドアが開いたことだ

二日続けて研究所の院生がホテルまで送ってくれることになった

まさに、二度あることは三度である

ポーランドのマルチンさんが後ろからその状況を見て、実に不思議な感じがしたとディネの時に語ってくれた

一体どうなっているのか、想像ができなかったからだろう


ディネでは、マインツ側の責任者パウルさんが同じテーブルにいた

ドイツでは兵役は義務付けられているようで、ご本人も15カ月間軍でトレーニングを受けたという

そこから日本の話になった

未だに多数の米軍基地が国内にあり、その費用も負担しているということを知り、皆さん驚いていた

パウルさんによると、ドイツはすべてを縮小することにしているという

Dr. Axel C. Hüntelmann、Pr. Norbert Paul (Johannes Gutenberg-Universität Mainz


今日の最後のセッションは、カズオ・イシグロ原作の Never let me go映画を鑑賞

倫理を専門にする人は、必見とされる映画になっているようだ

上映が9時過ぎから始まり、ディスカッションが終わったのは0時であった

原作が2005年、映画が2010年になるので、すでに多くの論評が出ていることだろう

気になっていた映画をロスコフで観ることになろうとは想像もしていなかった

いろいろなことを考える時間となった






映画の中に、ロスコフで見た景色と重なるシーンがいくつかあった




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