samedi 1 juin 2013

モンテーニュさんをこれまでになく近くに感じる


昨日の旅を反芻しながら、朝のカフェを味わう

モンテーニュさんのお城のサイトは、出る前に一二度見た程度でぼんやりしたイメージしかなかった

それは、どこか遠くにあるよそよそしさを感じる場所にしか過ぎなかった

しかし、実際にその場に立ってみると、全く印象が変わっていた

ブドウ畑が広がる敷地の中にいるだけで気分が晴れてくる

どこを切り取っても絵になる景色が溢れている



塔の一階はサン・ミシェルに捧げられたチャペルで、天井はプラネタリウムのように大きな星が描かれていた

二階は寝室で、息を引き取った場所だという

そして、最上階の書斎の天井の梁にはギリシャ語とラテン語の引用が刻まれている

それを歩きながら見ては思索に耽っていたのだろうか

カンコンス広場でその姿を見た時にはまだ遠い存在に感じた

しかし、昨日の旅の後、モンテーニュさんがこれまでにも増して近い存在に変わっていた



この塔に38歳で退き、亡くなるまでの20年あまりを思索と執筆に当てたモンテーニュさん

ただ、その間もここに閉じ籠ったままでいたのではないことは6年前に知った

その後、ボルドー市長を終えてからここに籠もったとぼんやり思うようになっていた

今回、年表を読み直し、それは作られた記憶であることがわかる

精神的には隠遁の思索生活を送っていたが、その間ヨーロッパを旅し、市長にも推されることになった

カトリックとプロテスタントの争いで国が分裂することを危惧して引き受けたと考えられている

彼が身に付けていた白い首巻?はカトリック、黒いローブ?はプロテスタントを意味していた

身を以って寛容の精神を訴えていたのである





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