カミュの言葉に「思考が止んだところ、そこから表現が始まる」というのがあるという
この言葉をわたし流に解釈すると、フランス生活の全体が見えてくるように思った
例えば、先日纏めたテーズである
この場で何度も触れてきたが、最後まで筆が進まず苦しんでいた
そして、最後で最後の数時間で不可能と思われた纏めに一気に向かって行った
自分でも信じられないような異次元の世界に入っていた
これはひょっとすると最後の数時間まで考えていたことになるのではないか
カミュの言葉を読み、そんな考えが浮かんできた
さらに時間軸を長く取ると、フランス生活の流れが理解できたように思った
全体で8年に亘る時間の内、最初の7年ほどはこの世界に身を晒していた
カミュの言葉で言えば、思考していた
そこではどんなに努力しても表現には至らなかった
まだ体験すべきもの、思考すべきものがあると感じていたからだろう
そして、最後の1年で体験あるいは思考が一つの閾値に達した
この段階でやっと表現に向かって行くことができたのではないか
こう理解すると、これまでの生活がよく見えてくる
これ以外にはあり得なかったのではないかと思えてくる
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